Judeの伝言

NEETのEってエンプロイメントとエデュケーションどっちがどっちのEでしたっけ?

無限を知らない

 こんにちは、Judeです。

 

 インターネッツのはびこった世界で生きている僕は、あらゆる情報の多さを前に、その情報量をおよそ無限としてとらえてしまうことがあります。検索窓に気になるワードを入れればコンマ何秒でウン百万件の情報が表示されます。早すぎる、そして多すぎる。僕は何も知らなくて、世界は無限で、僕はその中の何も理解することはできないんじゃないかと愕然とすることがあります。

 ですがそれは過去の話で、今の僕はこの世界で本質的に無限なものを知りません。コンマ何秒でウン百万の記事が引っかかろうが、それはウン百万であって、無限ではないのです。当然僕はそのウン百万を全部は知らないし、理解はできないかもしれませんが、ウン百万は無限ではないので、その中の一つでも知ることができたら、ないしはその中に何か情報を一つ書き足すことができれば、それは意味のあることになるし、愕然とし、絶望することもないのです。

 

 これは単純に数字の捉え方に関するメンタリティの話で、ウン百万が実際に無限なわけでもないし、ウン百万のうちの一つを知ったところで大したことではないのも確かっちゃあ確かです。でもせっかくならポジティブに物事をとらえたい、捉えるべきだと考えるまでに僕の精神は回復(いや、成熟かもしれないし、単純な変質かもしれない)したのです。しかし、ただ精神が回復しても、なんらかのトリガーがなければ物事の捉え方を変えることは困難です。僕はそのきっかけになるものの訪れを静かに待っていました。そしてそれは最近ついに僕の前にやってきました。そのトリガーは何か?Tinderでした。何って顔をすんな。いいから話を聞け。

 

 Tinderは言わずと知れた出会い系のアプリで、ちょっと前にバズって消えた暇な女子大生氏が高学歴男子を見つける際使用していたことで広く認知されました。詳しくはググってください。僕は単純に孤独を紛らわしたくてチャット目的で使用していました。出会い目的じゃない、本当です、ちょっと出会い目的もあったけど顔写真をアップできる顔と自尊心がなくてやめました。画面には次々に男(たまに女)が出てきます。僕は知り合いを見つけてスクリーンショットを撮ったり、贈られてくるチャットに雑な返信をしたりして楽しく遊んでいました。これをぼーっと続けるだけでかなり長い間遊ぶことができました。しかしついにその日はやってきました。

「もうあんたに紹介するような人間はいねえよ、これ以上の出会いはあきらめな。」

 そう、僕はTinder内において僕のストライクゾーンになりうる可能性を秘めたすべての人間を観測し終わってしまったのです。あんなにたくさんの男(たまに女)が出てきたのに、あの日々がずっと続くと持っていたのに。無限にいると思っていた人間はあっけなく、何の前触れもなくいなくなってしまいました。

 誰かが言ってた35億と5千万人は35億と5千万人「も」ではなくて「しか」なのかもしれない。検索結果のウン百万だって全部有限。俺も有限。あんたも世界も全部有限。無限を知ることができない虚しさから、僕はこうして解放されたのです。True End.

 

 

 それではまた。